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パイロット学部卒業生 [大学]

東海・桜美林・法政の各大学パイロット学部が全て卒業生を輩出した。
大学によりエアライン就職希望者の7割が就職を決めていると
発表している。
「決めた7割」を高いとみるか「決められない3割」を高いとみるかは
意見が分かれる点ではあると思う。
「7割」と聞くと高い感じもするが、「20人中5人~は決められない」と
具体的な数字を見るとまたちがった印象をもつ。
見方によって印象が変わる
「微妙(びみょう)」と言われれば「微妙」な数字ではある。
東海大が初の卒業生を輩出した際、初期の情報で「未就職者10名以上」とでたことで
当HP上でも「パイロット学部はいかがなものか…」的な意見もよせられた。
私も初期の情報にふれた瞬間は「10名は多いなぁ…」と思った。
ただ、時間の経過と共に頭も冷やされ「5人以上がANAへ…」と
後の情報も得ることで「十分な結果だろう…」とも思えるようにもなった。
そこで、当時の私の意見として
「パイロット学部の良し悪しは結論を急がずまだ様子をみる」
という(無難と思われる)立場をとった。
桜美林・法政の一期生の結果をふまえ、様子を見た結果として、
私(当HP)の意見としてはパイロット学部に
「かけてみる」
でよいのではないのかと現時点(2012年)では考えている。
その理由を三点ほどあげてみる。

①半分の卒業生がエアラインへの就職を決めているのであれば
「かけてみる」就職率としては十分と考える。
②卒業即エアライン就職が可能ということは
「航空大学校民間版」と考えてよいと思う。
③大学は奨学金制度が充実している。

パイロット学部は訓練費(学費)は全額自己負担なので自力取得の一形態といえる。
上記①~③までの理由を飛行訓練専門の学校に通う自力取得(以下:個人訓練)と比較してみる。

①個人訓練の何割が就職できるか。
(ア)私の知る範囲でデータがない。
表に出てくる情報(航空雑誌インタビュー記事など)は就職を「決めた人」ばかりで
「決められなかった人」の情報が表に出てくることはない。
個人訓練の何割が就職を決めているかは不明というよりない。
調査されたこともないだろう。
個人訓練をはじめる心がまえとして
「7割or半分」が決められるとは考えないほうがよい。
「決めた人が一人いればそのかげで決められなかった人が十人以上いる」・・・と考えておけ。
というアドバイスをする人もいる。
(イ)比較として不適切かもしれないが、大学受験や資格試験予備校で
「これだけ合格しました」とは言うが、
「これだけ不合格でした」とは言わない。
何のデータ的根拠もない私の肌感覚だが、
特定の大学/資格の合格を目指してこれら予備校の門をたたいた人の半分以上が
合格ということはないと思う。
合格者はおそらく2~3割ぐらいではないのだろうか。
これら予備校の門をたたく心がまえとして予備校生の「半分以上は合格できる」とは
考えないほうがよいのは確実だと思う。
(ウ)パイロット学部への入学/卒業は特に学費の面で高いハードルがある。
入学/卒業した時点で高いハードルをこえた選ばれた人たちなので
就職率が高くなるのは必然とも思えるが、
卒業生の「半分以上が決めている」というのは
「特定の目標を目指す人の集団の何割が目標にたどりつけるか」の率としては
(かなり)高い方だと考えることができると思う。
②訓練後の進路について
個人訓練でも「決められる人」は訓練学校卒業即就職となっているようだ。
ただ、就職へのサポートは大学のほうが厚い印象をうける。
ANA本体への採用がある点だけとってもサポートは「厚い」と言えると思う。
将来的にはJAL本体からの採用も期待できる。
(本体=系列会社の親会社:パイロット採用は自社養成と航空大学校に限られていた)
③奨学金/訓練費支援について
個人訓練では制度自体が「ない」と考えてよいだろう。
なにかしら訓練費支援制度があっても大学の奨学金制度のシステムに勝ることはないと思われる。
(大学の奨学金制度は種類により返済不要:パイロット学部で利用できるかは未確認)

以上、三点のみではあるがパイロット学部は個人訓練より訓練生(学生)に有利と言え、
「かけてみる」価値アリと考える理由だがどうだろうか。
パイロット学部利用の壁(かべ=気になる点or欠点)として考えられるのが、
「2千万の学費」と「4年の(長)期間」をどのように確保するか。
あと他学部に進学してANA自社養成と航空大学校の受験資格を得られる人は
この二つの養成制度の「選択肢(受験)をすてる」という点について、
どのように気持ちに「決着=ふんぎり」をつけるかだと思う。
この点については次回以降で考えを述べさせてもらいたいと思う。      


残暑お見舞い申し上げます。
下半期もよろしくお願い致します。


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