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東海大学P学部一期生 [東海P]

東海大学パイロット学部一期生の就職状況が明らかにされた(2010年5月現)。
33人中10人以上がパイロットとして就職を決められなかったことは
入学希望者にとっては明るい話題ではないことは間違いないと思う。
ただ、卒業後も就職活動を続行する卒業生もいると思うので最終的に
何人がパイロットとして就職を決めるかは現段階(2010年5月)では流動的だと思う。
免許取得を断念した学生もいたようだ。
学費や技量の問題で訓練中止ということだと思う。
学費に関しては気の毒ではあるが仕方がないとしか言葉は見つからない。
大学卒業または一定単位取得で自社養成や航空大の受験で
道は切り開いてもらいたいと思う。
次に技量の問題に関しては重要な情報が含まれている可能性があると考える。
それは決められた時間に決められた技量に達さなければ訓練中止というシステムを
採用していることが予想できる点である。
これは自衛隊等で導入されているシステムと類似のもので、このような類似の訓練は
個人の自力取得では受けられる機会はあまりないと思われる。
プレッシャーのかかる訓練を受けられそれをこなしていく能力を身に付けることは
プロになる上ではプラスになると考える。

今回の結果に関して、
「東海大パイロット学部卒業生はこれ以上打つ手なし」という意見がある。
パイロット学部卒業でJAL系A制度同様の資格保持者でありB・C制度の受験資格を失う為、
卒業の時点で就職を決められなければ、パイロットは諦めざるをえないという意見のようだ。
一つの意見として尊重するとしても、パイロットを目指すことを考えているこのHPとしては
「おっしゃるとをリごもっともです…」と、ここで諦めるわけにはいかない。
考えられる打つ手を列記してみたい。

①フライトシュミレータ会社で就職対策を行う。
元エアラインから指導を受けられるようである。
採用試験不合格の考えられる理由やその対策、特に「適性を欠く」とまで
言ってくれるのかどうかなどの具体的な部分までの指導を受けられるのかは若干未知数。
ひねくれた見方かもしれないが、「適性を欠く」という指導をすればこれ以上通ってもらえなくなる。
会社としては儲けが出せない。


②国内フライトスクールに通って就職対策をする。
就職対策という理由による入校が認められるかは若干不安はある。
費用的にも厳しい方法と思うが一応列記しておく。


航空大学校を受験する。
受験資格には免許保持者の「受験不可」とは記載されていない。
「常識で考えろ」という意見もあるかもしれないが検討の余地はあるだろう。
航空大や世間一般が「常識で考えろ」という意見なら面接で振るいにかけられると思う。
しかし、パイロットへの思いを面接でぶつけてみるのもどうだろうか。
パイロット学部卒・航空大受験とここまでやっても日本の航空界が受け入れてくれないのであれば、
海外へ目を向けるのも十分理由があると思う。
就労許可の取得や言葉の問題など海外での就業は困難なことも多いが、
東海大でFAA(アメリカ)という海外の資格も同時に得れるメリットが生きてくる。


自衛隊幹部候補生飛行要員(パイロット候補生)を受験する。
パイロット学部卒でも受験・入隊可能なのはこのHPで確認済みである。
エアラインパイロットという点では外れるが、警戒官制機・空中給油機はボーイング767、
政府専用機はボーイング747など、民間同型の飛行機を飛ばしている。
また現在、戦闘機・輸送機・対戦哨戒機など新機種導入を進めている。
将来的にこれら新機種運用の中心的要員になれるタイミングにあるのも
魅力の一つではないのだろうか。


「これ以上打つ手なし」という意見を聞いた時に上記の方法は瞬間的に思い付いた。
後はやや突飛ではあるが、個人で教官を雇うという方法もある。
エアラインパイロットが大量定年退職期を迎えているということなら
時間を持て余している元エアラインもいるかもしれない。
具体的に就職対策を相談してみるという方法も考えられる。
少々強引と思われる方法も含めて列記してみたが、自衛隊はかなり現実的な方法
ではないかと個人的には考えている。
また東海大学自身も卒業後のケアーは行うということのようなのでこれも大いに活用したい。
決して、「東海大パイロット学部卒業でこれ以上打つ手なし」などということはない
と思うがどうだろうか。

「パイロットになれなければ取得免許もパイロット学部卒も意味がない。」という意見がある。
確かに「パイロット学部卒でパイロットになれなかった…」と聞いた時の
直感的な感想としては理解できる。
しかし、
当然ながら入学前段階でパイロットとして就職を決められないことが決定しているわけではない。
パイロット学部が意味あるものか、具体的には自身にとってパイロットを目指す上で
ストレス最小で挑戦できる方法で、パイロットとして就職を確固たるものに出来るかどうか、
ある程度カリキュラムをこなしてからでなければわからないものを
入学前段階で判断することは無理だろう。
他の事に気を向ける余裕はないとは思うが、いざパイロット学部入学を決めれば後は、
自分の選んだ道を信じて目標達成に向けてカリキュラムをこなしていくことに専念するべきだと思う。
結果、目標達成に至らずとも取得免許や大学生活にどのような意味を見出していくかは
本人の今後の生き方であり答えは各々が一生かかって出していくようなものではないのかと思う。
今回の東海大卒業生でパイロットを諦める人もいるかも知れない。
彼等の取得免許や大学生活を意味あるものに変えていくのも
彼等の今後の生き方次第ということではないのだろうか。
現段階でも決して無意味ではないと思う。
パイロットを目指すのなら何らかの形で挑戦することは
人生のどこかでやらなければならなかっただろう。
きれい事と言われるかもしれないが、人生の一時期にパイロットを目指し
操縦桿を握り訓練に明け暮れ免許も取った。
パイロットとして就職という望むものが得られない結果だったとしても、
取得免許には目に見える挑戦の証として十分意味はあると思う。
個人的希望だが航空機に搭乗する仕事は追求してほしい。
推薦したいのは自衛隊・海上保安庁に所属する航空士だ。
yahoo検索で画像が拾えたものとパイロット学部で学習した事が関連すると思われるものを
中心に上げてみる。

フライトエンジニヤ
かつて民間航空にも存在したメカニックの専門家としてフライト業務に当たる。
画像は航空自衛隊ヘリコプター部隊のものだが
輸送機や海上自衛隊対戦哨戒機にも搭乗している。
海上保安庁機にも搭乗している模様。

航空自衛隊偵察機ナビゲーター
偵察機に搭乗し航法・偵察業務に従事する。

海上自衛隊戦術航空士/航空士
対戦哨戒機はパイロットではない戦術航空士が機長となる場合もある。
戦術航空士は一定の操縦訓練を経て選抜される模様だが、
パイロット学部卒なら資格上の問題はないだろう。

他にも
航空自衛隊機上警戒管制官
航空自衛隊ロードマスター
海上自衛隊機上武器員
航空自衛隊・海上自衛隊・海上保安庁
機上通信員
など航空機搭乗職が多く存在するのが公的機関の魅力だと思う。

軍用機ならパイロットが戦死する可能性がある。
いかなる航空機もパイロットが操縦不能となれば同乗者が代わりを務めなければならない。
操縦資格をもっている航空士となれば非常に重要な戦力といえるのではないのだろうか。
将来的に各々の組織内で操縦資格保持者の航空士には年間一定時間の
操縦訓練が実施される可能性もあると思う。
パイロット学部卒業時パイロットは叶わなくともパイロット学部卒を活用できる可能性は
無限大だと思うがどうだろうか。

「高額訓練費(学費)が無駄になる。」という意見もある。
これも直感的感想として理解できる。
ただこれも入学前段階で決定するものではない。
無駄になるかならないかも卒業後の各々の生き方としか言葉は思いつかない。
私自身仕事を辞め、貯金をはたいて自力取得に挑んだ。
結果はプロどころかプロ用の免許すら取れない惨憺たるものだった。
高額訓練費が無駄になり、意見によっては生き方に意味はなかったことになる。
自身訓練続行を断念した時それからしばらくは意味が無かったと思ったこともあった。
しかし訓練を始める時点で結果が惨憺たるものになるとは想像はしていない。
訓練を始めなければ別の人生もあっただろう。
しかし、訓練を始めることを目標に生きていたわけである。
資金に一定の目処が立ち計画が煮詰まってきた段階で
「失敗するかもしれないからやめておく」という選択肢はなかった。
今では自家用だけでも取れたと考えるようにしている。
自力取得の場合では自家用すら取れなかったという例もあるかもしれない。
常にポジティブというわけではないが自分はまだ「マシ」な方かもしれないと考えている。
目標が叶わなかった時のそれまでの生き方の意味などは
その時点でわかるものではないのではないのだろうか。
私自身、自分がやったことの意味などわかっていない。
わかる努力をしていないのかもしれない。
この先プロパイロット以外の変わり得る人生を手にするか
プロパイロットが叶った時に自分がやってきたことの意味がわかるのではないかと思っている。
かような時間が自分にも訪れてくれることを願うばかりだ…

最後に
今回パイロットとして就職を決められなかった人数が10名以上という
2ケタの数字にショックだった面はあると思う。
だだ、今回の結果は別の見方をすれば卒業生の半分以上は就職を決めているとも言える。
単純比較は乱暴かもしれないが、大卒新卒者を対象としたパイロット採用試験で
ANAに7名合格ということは他の大学の自社養成合格者数と比較して
一回の試験で一つの一般大学からのANAパイロット候補生輩出数
としおては歴史上最多ではないのだろうか。
大学卒業と同時にJETの訓練を開始できれば
パイロット人生のスタートを早く切れるという点に関しては申し分ないだろう。
大学卒業資格も得られる。
航空大学校でも年齢的には同じ資格要件は満たせても最終学歴は高卒扱になると思われる。
学歴などどうでもいいと言うかもしれないが、就職先は会社組織である。
給与・待遇面等で将来的に差が発生する可能性もある。
操縦資格・学歴を同時にカバーできプロデビューも
早い東海大学のプログラムはまだ色褪せてはいないと思う。
10名が就職を決められなかった点を強調して、東海大パイロット学部の評価を
「悪し」と現時点で決めるのは早計だと考える。
どのような養成コースを選んでもストレスは付いてまわると思う。
自身にとってどの養成コースでパイロットを目指すかは
このストレスとどのように付き合っていくことではないかと思う。
今回の卒業生の就職状況で東海大に進学することにストレスを感じれば
他学部進学で自社養成/航空大狙い、自社養成/航空大が難関なことにストレスを感じるなら
大学パイロット学部を検討する。
加えてパイロット学部は学費をいかに工面するかが重要な要素だと思う。
他、自身の状況を総合的に考えてどの養成コースを利用してパイロットを目指すか
選択肢を絞っていくという感じになるかと思う。
パイロットに限らないと思うが、いかにストレスに打ち勝つのかも
プロとしての適正ということなのだと思う。
確実に言えることは「NOストレス就職保証コース」というものは
「ない」というところではないのだろうか。

おわり


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